• Kosuke Tsubota

ゴミが教えてくれること27:石灰石ペーパーに関して

その26:ゴミから生まれる縁】でオルタナ編集長さんから教えて頂いたものの続きです。

石灰石ペーパーが本当に環境にいいのか?という問いに関してです。


緊急連載「石灰石ペーパー類」は本当にエコか(中)

(ここから引用)「 石灰石ペーパー類については、国内の研究者からも厳しい意見が出ている。

エコロジカル・フットプリントの第一人者、同志社大学の和田喜彦教授は「石灰石採掘に伴う発破振動、騒音、粉塵飛散などの社会環境影響は少なくない」と警鐘を鳴らす。さらに、「地形変化による残壁の崩落リスク、地下水脈の変化を引き起こす可能性や、景観の変化・損傷という問題も発生させる上、故郷の風景が大きく傷つくことへの故郷喪失感、いわば周辺住民の心の傷という問題も軽視すべきではない」と言及した。「『エントロピー増大の法則』からすれば、プラスチック複合品を使い続ける限り、たとえリサイクル・システムが確立されたとしても、早晩プラスチックは環境中に拡散する。LIMEXという新素材が普及すれば海洋プラスチック問題は解決すると思うのは、あまりに危険だ」と指摘する。海洋プラスチック問題の第一人者である東京農工大学の高田秀重教授は、「バイオマスベースの生分解性プラスチックや木や紙と石油ベースの汎用プラスチックの混合は、温暖化対策として効果があるが、マイクロプラスチック対策としては、効果がないどころか、汚染を助長する」(※1)とプラスチック複合品に対して注意喚起する。プラスチック単体よりも、分解するものとの複合品の方がマイクロプラスチック化を早めるのだ。石灰石は生分解性ではないが酸に弱いこともあり、LIMEXなどの複合品はプラスチック部分のマイクロプラスチック化を促進する可能性がある。リサイクル費用逃れを指摘する声もある。LIMEXでトレイや包装紙などの容器包装を作り、使ったとしても、過半が石灰石であるLIMEXは、プラスチック製容器包装や紙製容器包装の定義には当てはまらない。


そのため、容器包装リサイクル法で定められている「再商品化委託料金」を支払わなくて済む。つまり、合法的にリサイクル費用の供出義務を免れられるという。

※1 高田秀重(2019)「マイクロプラスチック汚染の現状, 国際動向および対策」『廃棄物資源循環学会誌』29(4), pp.261-269」(引用おわり)


石灰石を新たに採掘してくるとなると、石の採掘は、とてつもない環境破壊活動になるので、環境と完全に戦うという状況になってしまうというようです。【その25:プラスチックを減らす起業家】でご紹介したインドネシアのスタートアップ起業Get Plasticのように、新しい技術の普及によって、本来の目的を見失ってしまわないように新しい技術のコントロールを資本主義下に置くのではなく、気を付けていく必要があることを注意されています。

緊急連載「石灰石ペーパー類」は本当にエコか(下)

(ここから引用) 「石灰石鉱業協会のウェブサイトによると、日本では現在約250の石灰石鉱山が稼動している。生産量を県別に見ると、大分県が最も多く全国生産量の19%を占めており、2位以下は山口県(11%)、高知県(11%)、福岡県(10%)と続く(資源エネルギー庁鉱業課資料)。「採掘方法としてはほとんどの鉱山で露天採掘での『ベンチカット採掘法』が採用されています。

ベンチカット採掘法はまず、穿孔機で発破孔を穿孔し、発破によって岩盤を起砕します。発破により起砕された石灰石は、ホイールローダや油圧ショベルによってダンプトラックに積みこまれ立坑まで運搬されます」日本消費者連盟の大野和興共同代表は20年前から埼玉県秩父地方で毎日武甲山を眺めながら暮らす。大野代表は、「この20年だけを見ても武甲山の変貌はすさまじい」と語る。秩父郡横瀬町から望む武甲山(提供:大野和興代表)「石灰の残量は少なくなったといわれながら、採掘は続いており、頂上も次第に低くなっています。1336メートルあった標高は現在、1304メートルになりました。石灰岩特有の希少な植生があるのですが、絶滅危惧植物『チチブイワザクラ』や『武甲ミヤマスカシユリ』の自生地は今も爆破され続けています」

(中略)「 武甲山は、北側斜面が良質な石灰岩であるため大正時代から採掘が進んだ山だ。特に山の形が変わるほど採掘量が増えたのは1970年代以降だといわれている。高度経済成長により、セメントの需要が急増したためだと思われる。」(中略)「 石灰岩ならではの植生や水源涵養機能などが元に戻ることはない。採掘現場を眺めると、国産原料だからといって無闇に使ってよいわけではないことがよくわかる。

石灰石は石油と同じ枯渇性資源

石灰岩の成因には生物起源と化学的沈殿の2種類がある。生物起源とは大昔、サンゴや貝などの海の生き物の遺体が堆積し、長い時間をかけて石となったものだ。


石油や石炭と同様に限りある資源なのだ。資源の観点で考えると、LIMEXが本当に回収され、元と同じような製品にリサイクルされるなら、石灰石は無駄にならないのかもしれない。しかし、もし石灰石ペーパー類のリサイクルルートが確立されないのであれば、資源の無駄遣いになるし、さらには既存の紙やプラスチックのリサイクルルートを妨害する。また、もし市中に出回り、自治体の可燃ごみに出された場合は、石灰石は焼却灰を増やし、最終処分場の寿命を縮めることにもつながる。そのため、回収できなくなるような使われ方は考えものだ。まして使い捨てられるような製品は問題外だろう。LIMEXを採用する企業や自治体は、使い捨て製品や回収不能になるような製品を作らないこと、そして使用済み製品をTBM社とともにしっかり回収し、リサイクルルートに乗せることに注力してほしい。それが新素材を普及させようとする際に、果たすべき最低限の責任だ。」(引用おわり)


やはり、行き過ぎた資本主義に対して新しい技術を持つ起業家は、サステイナブルな時代に対してどのように対応していくのか?真剣に考えていかないといけない時代です。


また、今回、私が教えて頂いたのもインターネットの縁、このような縁に改めて感謝致します。


石灰石の代わりに使えるものとして、「爪」って使えないのかなぁ?

ちょっと調べてみよ♪


ゴミでも、こんなにワクワクするビジネスがあるのですから、やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪


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その1:ゴミ拾い習慣

その2:ゴミ拾いSNSアプリPIRIKAとゴミが教える消費者行動

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その5:ゴミビジネスーUber

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その19:プラスチックゴミ

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その21:昆虫食とプラスチック

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その23:プラスチック代替の戦い国内編

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