- Kosuke Tsubota
医師じゃないから書ける医局制度その18
九州を筆頭に大雨災害を受けられている皆さま方大丈夫でしょうか?

特に佐賀県では、大雨の被害だけではなく、工場から流れでてきている油での二重災害となっているので、心配しております。ちなみに佐賀県の医療法人順天堂順天堂病院が被災しているということで、東京都文京区にある順天堂大学病院と関連があるのではないか?と順天堂大学病院に寄付をされようとる方がいらっしゃるようですが、順天堂大学病院と佐賀県の医療法人順天堂順天堂病院は経営が完全に独立されている違う病院なので、寄附をされる場合は佐賀県の医療法人順天堂順天堂病院に直接して下さい。
現在2019年8月30日10時現在心配されている方々のアクセスが多いためか?医療法人順天堂順天堂病院のホームページ(
juntendo.or.jp)にアクセスはできませんので、現場で困っている方々がおりますので、興味本位でアクセスしないでください。その代わりに医療マニア的にこちらの病院を紹介させて頂きますと医療法人順天堂順天堂病院は、戦後すぐの1947年に設立された溝上病院から1999年に順天堂病院に名称変更して新築移転した病院です。現在の 福嶋敬愛院長は三代目で、創設者の孫に該当しますが、母方の祖父ということで苗字が異なるので新規一点されたようです。医療法人順天堂順天堂病院という名前にしておりますが、 福嶋敬愛院長は久留米大学出身ですので、完全に順天堂大学病院とは異なる病院です。場所は、佐賀県の5つの医療圏の1つである南部医療圏で、医療圏内人口は約15万人の中で医療療養病床を担っていて、介護老人保健施設敬松苑も経営されているので、被災状況及び避難状況に関して心配です。
今まで、このような独立した医療法人が被災などの突然予測の出来ない状況に、医師の人的リソースとして支えてくれるのが、今まで医局制度でした。医療法人だけではなく、東日本大震災などの大規模災害で医療支援が必要となった場合に、政府や都道府県等が協力要請する先が医局でした。現在の医局は今までと異なって運営困難な状況が出来ているので、支援しようにも支援が存分に出来ない状況です。短期的にみると医局に所属することは、煩わしいことが多いと思いますが、このような災害等の人々が協力しあわなければいけない状況の時に窓口になってくれる医局という存在は、重要な存在です。
その医局の採用に関係する、今まで記載してきました医局の選ばれ方に関して話題を戻します。医局の福利厚生に関することを取り上げていますが、医局の福利厚生として産休育休制度等のことを記載してきましたが、産休育休制度や介護休暇等を実施できるためには、マンパワーが不足していると出来ません。制度があるからと全員が産休育休介護休暇、医局は開店休業中ですということは出来ないからです。そのために医局の福利厚生としての力を測るのに使用できるのが、医局に所属している医局員の数となります。医局員の数が足りていると、今回のような災害が起きた際に、もし実家の病院が被災していた場合など、(教授の懐の深さにもよりますが)自身がお休みを取得して、駆け付けることなども可能になります。通常状態ではなく、このような有事と呼ばれる緊急事態に余力がある協力できる状況がつくれることが、選ばれる医局として重要なこととなっています。また、医局として災害支援をするということを決定すれば、大学病院所属という形にして、仕事にしてもらえると災害場所でのケガなどに労災がおりますし、医師としての誤診等の問題にも医療機関が所属する保険適応になります。
そこをサポートするビジネスも必要です。
やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪
振り返り
医局が選ばれる理由としては、大まかにまとめると下記7つにまとめられます。
1)地元(実家との距離や関係性など)
→「医師じゃないから書ける医局制度その11:医局の選ばれる理由:地元」にて記載。
2)母校(先輩や恩師・教員や同期など)
→「医師じゃないから書ける医局制度その12:医局の選ばれる理由:母校」、「医師じゃないから書ける医局制度その13:医局の選ばれる理由:母校と部活」にて記載。
3)キャリア形成(留学先や研究費・症例数や関連病院など)
「医師じゃないから書ける医局制度その14:医局の選ばれる理由:キャリア形成」にて記載。
4)興味関心(診療科の中でも特に専門分野・研究など)
「医師じゃないから書ける医局制度その15:医局の選ばれる理由:興味関心」にて記載。
5)福利厚生(研究の自由度・教育体制の整備や医師の数など)
「医師じゃないから書ける医局制度その16:医局の選ばれる理由:福利厚生」「医師じゃないから書ける医局制度その17:医局の選ばれる理由:福利厚生・育休産休制度」にて記載。
6)人間関係(他大学から入局した際の差別、體育會的雰囲気など)
7)上司(教授や構成医局員など)
関連ブログ
医師じゃないから書ける医局制度その6:医局の構成関連病院に関して
医師じゃないから書ける医局制度その7:医局に医師が集まる理由
医師じゃないから書ける医局制度その10:専門医取得したいの?
医師じゃないから書ける医局制度その11:医局の選ばれる理由:地元
医師じゃないから書ける医局制度その12:医局の選ばれる理由:母校
医師じゃないから書ける医局制度その13:医局の選ばれる理由:母校と部活
医師じゃないから書ける医局制度その14:医局の選ばれる理由:キャリア形成
医師じゃないから書ける医局制度その15:医局の選ばれる理由:興味関心