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  • Kosuke Tsubota

医師じゃないから書ける医局制度その25医局はマフィア?

医局はマフィアのようだ。たまに医師から耳にする言葉です。

山崎豊子さんの名作小説「白い巨塔」や 佐藤秀峰 さんの名作漫画「ブラックジャックによろしく」などでも、類似表現は出てきます。フィクションの世界だけではなく、ノンフィクションの作品でも「闇の支配者に握り潰された世界を救う技術 <現代編>:ベンジャミンフルフォード著:2015/2/15」でも「医局マフィア」という言葉が使用されています。

今回は、ちょっとその事実を検証してみます。マフィアという言葉の意味ですが、マフィアの専門家であるジャン=フランソワ・ゲイロー「マフィアの世界」によると、マフィアの定義は、3つの定義からなるということです。

マフィアの定義

1その土地に根差していること。

2約2世紀以上前に結成されていること。

3秘密主義的なやり方と強固な上下関係、そして多岐にわたる犯罪活動。

専門家の定義に従うと狭義すぎて、世の中に呼ばれているものが、認められなくなってしまうということはよくあることですが、この定義もそれにもれず、結果として世界中調べても10ぐらいの犯罪組織しかマフィアと分類されないということです。日本のヤクザは、このマフィアの定義に当てはまっているために、世界で有名なようです。この知識を持って世界に意識を向けてみると、そりゃハリウッド映画等の海外でのフィクションでも「YAKUZA」とか「ジャパニーズヤクザ」と呼ばれて登場してくるのも、日本人にとってシチリアマフィアとかコーザ・ノストラとかを耳にしたことがあるのと同じ感覚なんだと実感することが出来ます。

そして、「マフィア」と呼ばれるのは、2世紀以上前に結成されて活動し続けているということは、2度に渡る世界大戦前から活動している業界の老舗、犯罪界の「特権階級」「エリート」ということになります。世界大戦後の混乱期に生まれてきた組織は、業界内では新興勢力に該当するようです。日本のビジネスで考えると、財閥系がマフィアに該当して、戦後生まれてきた会社達は、トヨタやホンダ、ソニーやリクルート、パナソニックという位置づけのようです。さて、歴史的なところから考えてみると日本の医局はどのようになりますでしょうか?作家で医師である 米山公啓先生が執筆した「学閥支配の医学:集英社:2002」から学んだ歴史を解説します。(というのも、書籍が手元になく、自分の学びのメモEvernoteからの抜粋になりますので引用ができません。しかし、年号等は間違いがないのでご安心を!)


医局の歴史

明治26年、令和の年になるとちょっと歴史を比較するのに難しくなるので西暦で考えると1893年、鹿鳴館完成からちょうど10年経過して、大日本帝国憲法発布された後、日清戦争の前年度です。現在の東京大学、いわゆる旧帝国大学が、留学して日本の医療の整備の手法として、当時のドイツを見本にして医局講座制を導入しました。

導入して設立された医局講座の数ですが、20の講座が成立して16名の教授が就任するという形でスタートしました。この時に、教授を頂点としたヒエラルキーが成り立つ、ピラミッド型の縦割りの組織として成立しました。

その組織形態が広まっていったのが、戦争に突入して国家が富国強兵として軍の重要性が増してくる時に、軍の組織形態と類似していて、管理がしやすい医学部体制が出来上がって広まっていったようです。

最初に設立された医局は、大きく分けて二種類。

基礎医学系講座と呼ばれる9講座。

「生理学」、「医科学」、「薬物学」、「衛生学」、「法医学」、そして「解剖学」と「病理学」2講座ずつ分類されました。

一方、臨床系講座と呼ばれるのが11講座。

「産婦人科」、「小児科」、「眼科」、「皮膚科」、「精神科」、そして、「内科」と「外科」がそれぞれ第1から第3まで3講座ずつ分類されました。

そして、「医局」は附属病院の診療科で、「講座」は大学医学部の各講座を指すことにしていました。これによって、医局制度を導入することで、診療科と講座を統合することで出来るようになって、これにより診療と研究が医局単位(講座単位)で行われるようになっていきました。


最期に

さて、マフィアという言葉に立ち返りますと2世紀は経過していないので、医局はマフィアになりません。マフィアの定義の1番と3番の定義が重なっていること。特に3番の「秘密主義的なやり方と強固な上下関係」がマフィアという言葉に使われたのだと考えられます。

グローバルに考えると「マフィア」という言葉の方が身近で、「ヤクザ」の方が悪役にしやすいと思うのですが、日本国内では逆の使用方法をされているようです。「医局マフィア」とは耳にしても「医局ヤクザ」とは耳にしないのは、犯罪組織というイメージがつよいことから、ちょっとした遠慮からうまれてきたもののようです。


歴史を振り返ってみると、最近の組織論と医局は乖離があるように感じられます。医局も組織形態変更する必要性が迫ってきていると考えられます。そして、そこをサポートするビジネスも必要です。

やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪


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