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  • Kosuke Tsubota

医師じゃないから書ける医局制度その26医局は家元?

この世の中、権利を得ると、それだけで義務が生まれます。

権利と義務は表と裏であって、表裏一体化しているものであります。私が、ずっと医局に関して抱いていたことですが、その権利を持った時の義務を果たしていないのではないだろうか?人事権を得ているものに対してどのような義務を実施しているのだろうか?ということです。外資系企業が、日本での残業代を支払わなくてもいいように、従業員と会社の関係が、雇用主と労働者の関係ではなく、個人事業主と業務発注者の関係であるように、医局と医局員も同様に、雇用主と労働者の関係を欺く関係だととらえていました。

のために、医局が人事管理の責務を放棄していて、医局運営者が産休育休制度などの福利厚生制度がないのは「無知の罪」が生まれているのではないかと考えていました。しかしながら、医局のことを記載してから、公な場面で情報を発信したからこそ、発信した情報に関する責任から疑問がうまれてきました。

そこで、様々な方々からお話を伺いはじめて、教授と医局員同志でもお互いに「先生」と呼びあうこと、患者の前という戦場で行う「診断」は独立して実施していること等から、医局と医局員の関係は、茶道や武道のような日本古来からある教育及び伝承制度である家元制度に源流がある感じが致しました。「医師じゃないから書ける医局制度その25:医局はマフィア?」で、医局の歴史をまとめましたが、制度というものは、ただコピーしても活かしきれません。受け入れるという文化の土壌があって、やっとこさ制度が活かされます。多くの企業でも、シックスシグマ・OKR・バランススコアカードなど新しいことを導入しようとして上手くいかない事例が多々あります。うまくいっているところは、やはり受け入れられる文化があったり、逆に制度から文化を創り上げたりしていました。医局制度はドイツから持ってきた制度ですが、日本とドイツは、気質が似ていると世界的にはいわれていますが、世界の中からみると似ているだけで、細かな部分ではやはり違いがあります。医局制度を受け入れられた文化がどこかにあるのではないか?と医局制度前の医療制度などを調べてみたところ「医道」「医は仁術なり」という概念にたどり着きました。それは、武道や芸道と同じく、医療も極めるべき「道」であり、終わりがなく精進し続けるものでした。江戸末期に西洋医学が入ってきて、明治7年即ち1874年に日本としての医師資格制度が創られて、日本の古医方や医塾の継承方法に変化がうまれましたが、平安時代から続く伝承方法であり教育方法である家元制度を導入していました。


家元制度とは?

経済学者である吉本和夫先生の言葉を借ります。「日本の文化活動を維持してきたのは、一種のクラブである家元制度である。これは日本製の組織の形成である「講」の一種である。それは、一種のネズミ講のように、構成員が教えるものと教えられるものとして連鎖的に広がり、自ら供給し、自ら需要する形態をとる。」

ネズミ講という言葉で、ニュアンスが歪められてしまうので、何度も考えなおしましたが、分かりやすい言葉です。そして、医師の数もどんどんと増加していくことを考えると、構成員が教えるものと教えられるものとして連鎖的に広がっていく形であることは変わりがなく、この仕組みであります。家元制度という聞きなれない言葉なので、考えてしまいますが、吉田和夫先生の説明でもありますように、一種の「クラブ」です。


医局はクラブ?

「医局は、クラブである。」と考えると、いろいろな辻褄があってきます。会社員で、趣味でカラテをやっている人がいて、仕事後に道場でカラテを教えているAさんがいます。Aさんに、カラテ道場の本部から「栃木でカラテを教える人がいないので、東京から教えにいってもらえないか?転職先も紹介するよ」と言われたとします。それを拒否するとカラテ道場に通えなくなります。人生において、職場よりもカラテ道場が大事なAさんは、カラテ道場の人事に従います。

そんなAさんみたいな人は、あまり表立っていないだけで、世界中にいそうですよね?

そのように考えると医局の人事権というものも、そこまで責務をもたなくてもいいのかもしれません。でも、医局の人事権に困っている医師がいるのも事実です。困っている人がいれば、そこをサポートすることで、ビジネスがうまれます。


やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪


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