• Kosuke Tsubota

医師じゃないから書ける医局制度その7

医局制度から逃げて医学部進学を辞めた自分が執筆していることが皮肉な状況です。

また、医師じゃないから分かる医局制度、現在日本国内には、81大学医学部があるので、全てカバーされていないことがありますが、その点はお許し下さい。

また、医師じゃないから書ける医局制度シリーズを書いていて、改めて医学部に行きたくないと偏差値を上げてから親と進学先交渉及び自分の進学先に関してプレゼンテーションして学費を出して頂いた時のことを思い出します。 さて、今まで記載してきたことを簡単にまとめます。

医師じゃないから書ける医局制度その1」 では、 医局は、大学の診療科別集団。その集団に所属する医師の教育や人材異動機能などの人事権を持つが、雇用関係などは存在しない。そのために、産休育休制度が活用出来ない、保育園に入りにくく職場復帰しにくいなどの問題が生まれる」ことを書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その2」では、「医局が人事業務を担っているのに重要な3点、業務内容・給料・職場環境を把握していない」ことを書きました。「医師じゃないから書ける医局制度その3」では、「人事を担う医局が、人事業務の基礎、賃金三帳簿の一つ出勤簿を把握していない。医師の出退勤状況を把握していない。そしてその必要性に関して」を書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その4」では、「医局は、どこにあるのか、病院毎なのか大学毎なのか等」を書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その5」では、「医局の構成に関して、大学病院内の役職に関して」を書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その6」では、「医局の構成、関連病に関して」を書きました。

今回の「医師じゃないから書ける医局制度その7」では、「何で医局に医師は集まるの?」をテーマに記載していきます。

正直な話、医局に医師が自然と多量に集まってきていた時代は、過去のものですが、未だに医局には医師が集まります。


それは何でしょうか?


一番は、教育力です。はっきり言いますと、医師免許取得というのは、自動車免許で言うと学科試験だけのパスとなります。

そこから初期研修医として臨床研修を実施致します。その臨床研修が、自動車免許で言うと、運転・実技練習となります。その実技試験の合格の証明が、ある意味日本国内での保険診療をしてもいいとされる保険医の資格になります。しかし、これだけだと専門診療科としてのレベルははっきりいってゼロです。手術の手技も全くありませんし、専門診療科の診断も教科書的にはできますが、教科書通りではない場合どのようにすればいいのか分からない状況です。一人前のその診療科の医師になるための教育力が、医局に医師をひきつけます。はっきり言うと日本国内での医師の責任の重さは計り知れないです。その責任感のために、医師の役割が多くなり不眠不休の労働がうまれたり、無給医問題がうまれたりしてしまうのが皮肉なことですが、それのお陰で医師は日本国内において政治力を持っています。

診療科の専門家としてまだひよっこ時代に先輩に相談が出来ることや、先輩医師から教えて頂けることは、新人医師として大変頼りになります。そのために教育の仕組みがしっかりとされている医局に人が集まります。一般企業でも、即戦力という名前の元で、教育が全くされていない状況で責任を負わされる企業は、就職人気が落ちてきているのと、逆のバイアスがかかって、教育体制面がしっかりしている医局に人が集まります。その一方で、初期研修医時代にお世話になったからとして接点が多いために医局に所属することもありますが、こちらは一般企業でインターンシップで人を採用するというグローバルな採用の仕組みと同様な状況となっています。

という状況になっていますが、2019年3月26日の日経メディカルによるレポート、シリーズ◎何でもPros Cons【医局に所属すべき?】 「医局に所属しなくてもいい」が7割超という状況になってきています。

調査結果抜粋

" 日経メディカルOnline医師会員を対象に調査。設問文「医局に所属すべきだと思いますか?ご自身のお考えに近い方を選択ください」。全回答者数は4040人。「所属すべき」1017人、「所属しなくてもいい」2568人、「この質問には答えない」455人。調査期間は2019年1月21日~28日 大学医局に所属すべきかどうかを聞いた問いに、7割の医師が

「所属しなくてもいい」と回答した。医局の弊害を指摘する声や、「もはや医局に所属するメリットがなくなった」という声が目立った。一方、「所属すべき」と回答した医師は、「医師として基本的な教育が受けられる」「確実なキャリア形成ができる」といった意見が多かったが、他に「仲間ができる」「自分より優秀な医師と出会うチャンス」「関連病院との連絡や非常勤医師の確保に有効」といった声もあった。 "

本来、医師に対する採用力が高く、医師という人材を確保していることに強みがあった医局ですが、昨今の医局はリクルートを活用していたり、マイナビを活用していたりと一般企業の人事分野と同じようなサービスを活用しはじめております。

ただ、まだ一般企業程全てのサービスを使っているわけではないので、痒いところに手が届くサービスがうまれていないところもあります。その一方で医局に所属しなくてもいいと考える医師がどんどん増えてきていることに医局の悩みが生まれていて、医局としても、医局に所属しないことを選択した医師にも悩みが尽きない状況にあります。そのようなギャップが生まれるような場所にビジネスチャンスはあります。

やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪

関連ブログ

医師じゃないから書ける医局制度その1:医局とは

医師じゃないから書ける医局制度その2:人事業務での問題点

医師じゃないから書ける医局制度その3:勤務管理での問題点

医師じゃないから書ける医局制度その4:医局の所属

医師じゃないから書ける医局制度その5:医局の構成

医師じゃないから書ける医局制度その6:医局の構成関連病院に関して

医師じゃないから書ける医局制度その7:医局に医師が集まる理由

医師じゃないから書ける医局制度その8:医局のメリット

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