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  • Kosuke Tsubota

医師じゃないから書ける医局制度その31:医師が脱局するタイミングその2

医師が医局を辞めるタイミングは、大きく分けて下記4つあると書いた続きです。


1)専門医取得のタイミング

2)プライベートのタイミング

3)教授が変わるタイミング

4)キャリアのタイミング


3)教授が変わるタイミング

社長が変わるからといって、辞める人は少ないです。

また、同じく部長が変わるといって、辞める人は少ないですが、課長が辞めるから退職するという人は少しいます。とても慕われている上司の場合ですが、また、上司の転職にあわせて一緒に転職していくということもあります。医局の教授が変わるという瞬間は、単純な役職の変更ではなくて、研究分野・専門分野の変更になることが多いです。さすがに、同じ国土交通省の運輸業だったとしても、電車からバスに変わるといったら、辞めていく人がいることが多いようなものです。というのも、医局では、教授が変わるタイミングで、専門分野が異なることから、研究を指導してくれる人がいなくなることや同じ研究を継続することが出来ないということ、専門分野が異なるということから辞めることがあります。教授も転職することがあって、大学を移り変わることがありますが、その時に一緒に連れていかれることもあれば、置いていかれて、次の教授の下に残るかどうかの判断をゆだねられて退局する方々がいます。また、教授が変わったタイミングで、教授の役職は研究成果を求められるものなので、10年以上の期間同じ教授が就任することが求められます。誰が教授就任したかによって、その医局の中で、自分の出世の限界が分かります。退局しなくても、大学に残らず、関連病院に出ることがあります。企業でも同様なことが起こって、出世競争の後には、有能な方が子会社に出るようなことがあったり、ヘッドハンティングがあったりしますが、医療界の場合、薬の売上があがるためですが、、製薬企業の方々が独立開業をかなり薦めて、売り込んできます。


普通コンサルティング会社が実施するような開業サポートをする部門が製薬企業にあるのは、それが理由です。医師は、開業するサポートをして頂いたことに大変感謝を(短期間だけですが)しますが、「タダほど怖いものはない。」の裏のカラクリです。どこまでやってくれるかというと、銀行から融資を引いてくることから、医療廃棄物などの下請け会社の契約まで、かなり手取り足取りして、はっきり言うと経営者気取りにさせてくれます。医療マニアとしていうと、「そこは自分でやった方がいい」という部分までしてくれるので、納品医療品の利益率などが分からない状況になっています。私は、悪魔でサポーターという立場なので、そこまで優しくないですが、その分、しっかりと自立して頂くようなサポートしているので、製薬企業のサポートはちょっと好きではないです。私情に走りましたが、教授が変わるタイミングで、退局する人は多いです。「その30:医師が脱局するタイミング」で紹介したように、現在では「退職代行サービス」というものが流行するほど、辞めるということをするのが難しい時代なので、もしかすると内的な理由ではなく、外的要因に理由づけが出来るタイミングだから辞める人が多いですが、教授の退職は、一つの節目となります。


4)キャリアのタイミング

一般企業でもよくある話ですが、留学したり、異動したり、何か変化が起きて自分自身のキャリアを考えて、決断をした時等に退局することがあります。

馬場久美子氏の「グローバルリーダーのための「トランジション・マネジメント」 海外駐在で成功するための条件 2019/4/18 ダイヤモンド社 」に海外赴任者が体験するプロセスを


A)赴任したての「ユーフォリア期」 B)異文化に溶け込めずに苦しむ「カルチャーショック期」 C)「適応期」 D)帰任後の「逆カルチャーショック期」


と分類していますが、「逆カルチャーショック期」は海外赴任者だけではなくて、留学・異動の時にも起こりうるもので、それがきっかけで退局することがあります。人事権を握っている医局で、大学に戻ることで辞める人が多い理由としては、雑務が多かったり、給与が下がったりすることがよくあげられていますが、それだけではなくて、この逆カルチャーショック期を乗り越えることが出来なくて退局する方が多いです。

他には、キャリアを考えるものとして、医師のいう転職は、正直いって職業を変えていませんが、最近では本当の意味での完全な「転職」をして、コンサルティング会社に転職することや起業することや、ヘルスケア企業などの顧問になったりする人も出ています。その場合、教授がウェルカムな状況だと退局しなくても済むのですが、保守的な教授の場合、言い出せずそのまま退局することが多いです。


1)専門医取得のタイミング

2)プライベートのタイミング

3)教授が変わるタイミング

4)キャリアのタイミング

を全て説明しましたが、正直、全ての面で退局しないでもらうための仕組みづくりはいろいろ出来ます。

離職率が低い企業が実施していたり、男女雇用の仕組みがうまく出来ている組織がやっていたりしますが、医局単位では未だにそこまで仕組み化が出来ている組織が少ないです。


そこをサポートする起業も求められている時代かも

やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪

医師じゃないから書ける医局制度シリーズ関連ブログ

その1:医局とは

その2:人事業務での問題点

その3:勤務管理での問題点

その4:医局の所属

その5:医局の構成

その6:医局の構成関連病院に関して

その7:医局に医師が集まる理由

その8:医局のメリット

その9:医局のデメリット

その10:専門医取得したいの?

その11:医局の選ばれる理由:地元

その12:医局の選ばれる理由:母校

その13:医局の選ばれる理由:母校と部活

その14:医局の選ばれる理由:キャリア形成

その15:医局の選ばれる理由:興味関心

その16:医局の選ばれる理由:福利厚生

その17:医局の選ばれる理由:福利厚生・育休産休制度

その18:医局の選ばれる理由:福利厚生や災害

その19:医局の選ばれる理由:福利厚生や防災

その20:医局の選ばれる理由:福利厚生・医局の雰囲気

その21:医局の選ばれる理由:人間関係・教授その22:医局の選ばれる理由:人間関係・不倫

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その24:医師はうつ病になりやすい医局の支援は?

その25:医局はマフィア?

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その27:親の死に目に関して

その28:産休育休介護休業について

その29: 結婚の日程も教授次第

その30:医師が脱局するタイミング

T大学病院とK大学病院


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