• Kosuke Tsubota

医師じゃないから書ける医局制度その32:医局崩壊

医師が医局を辞めるタイミングに関しての補足です。

実は、もう一つ大きなものとして「限界」及び「人間関係」という退局するのにあげられるものがあります。あまり、公になりませんが、T大学病院麻酔科(T大学病院とK大学病院)の医局が崩壊したことで多くの医師関係者が、注意しだしました。注意しただけで、解決策普及までなかったために、数年前も自治医科大学病院で某医局が教授を残して

准教授以下全員が退職するということが起きました。

幸いにも、准教授が近くで開業したために、患者さん達には、被害があまりない状況どころか、大学病院という大規模組織ではなく、小回りがきく開業医のサービスで、一部の方々を除いて、患者さん方は助かっている状況ですが、准教授以下が全員退局して、近隣で開業するというのは、教授にとっては、飼い犬に手をかまれる現象で、周囲からみると医局員は、恩を仇で返すように見えるような、でも全員ってことはかなりのことが起きていたのだろうという妙な納得感があるという青天の霹靂でした。驚いた事例たちではありますが、他にも事例はあって、現在、医局崩壊というものは、常に起こりうる可能性のあるものとして、今までマネジメント業務に関して他業界と違って切磋琢磨することを怠ってきていた医局では、どのように対策すればいいのかも分からない怖い無視することが出来ない現実です。


今後の医局は生き残れるのか?

一般社団法人日本病院会が今年2019年2月に発表したアンケート調査の結果によると2017年度から2018年度で研修医が36.7%減少したとあります。 副会長の末永裕之先生は、「かなり大学病院で専攻医の研修が始まったことを表している。特に内科と外科で非常に減っていることに危機感を覚えており、待ったなしで対策を取らないといけない」 と新専門医制度への移行の状況と共に、人事面から医局崩壊する危機感を訴えています。

末永裕之先生は、新専門医制度がスタートする前の2016年に、「【大学医局】復権の懸念」と訴えていらっしゃった方なので、その先生が新専門医制度移行と共に、危機を訴えるということは、ただのアンケート調査結果からの言葉ではない重みを感じます。従来のマネジメントを改革するだけではなく、医局のマネジメントだけではなく、体制も含めて本当に生まれ変わらないと生き残れない時代に突入しました。そのような危機感の中、女性医師の不満を爆発させるかのようなニュースが出てきました東京医科大学病院から着火していって、総武線沿線の医学部を巻き込んでいって、順天堂大学にまで広がっていったいわゆる女性差別入試事件です。違和感を感じていた女性医師は、大学への信頼と信用がなくなっただけではなく、尊敬の念までなくなっていきました。より一層の危機感が増している状況です。

医学部人気が高いことから、女性差別入試事件が起きた後も、応募数は減りましたが、倍率は高い状況でいるために、女性差別入試という目先の問題の対処対応だけで、何で女性を差別する文化が生まれていたのか?女性を差別しないでよい状況を作り出すという抜本的な解決に至っていないのが現状です。全日本医学生自治会連合という医学生の団体がありますが、彼らは医学部のある全国50大学2186人を対象に調査を行って、その結果を今年2019年3月12日記者会見を開きました。その調査結果では、医学部の入試面接で「結婚、出産、育児、介護」について聞かれ、入学後も「女は知能が低い」「女子は外科に興味がないだろ」などと言われ、手術見学の機会を与えられないなど、医学部生の女性差別の実態だけではありません。

「解剖実習で嫌がる女子学生の手をつかみ、献体の陰茎を触らせようとした」というような人間としての品位を疑うような結果まで結果が出ています。医学生を教育するのは、大学医局の仕事の一つで、役職があがらないと教育担当にはなることは少ないので、モラルがない人がマネジメントに関与していることが容易に想像できます。日本で初めてセクシャルハラスメントが問題になったのが1992年で、最近では女性のセクシャルハラスメントは下火になってきたという状況ですが、医学部の中は、25年以上前とマネジメントは変わっていないようです。失われた20年で日本社会が学んだものを、誤解を恐れずにいうと学ばずに留年し続けていたようです。

女性医師を増やしたくなかったのは、そのような恥部を浄化してもらいたくなく守っていたようにまでみえます。実際に、女性医師を増やさなかったのは、いや、増やせなかったのは、マネジメント力不足で、医師の責任と仕事量が増える中に、タスクシフティングやワークシフティングもしくはマネジメント力を高めていかずに、男性医師に結婚生活を壊してでも、残業をたくさんしてもらわなければいけない状況にしていたためです。このままだと、医局は崩壊します。

今後の進化に期待します。

HRテックの起業ブームは、未だに続いている感じですが、医局のHRスタートアップは、あまりないので、実施する人が求められています。

やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪

関連URL

一般社団法人日本病院会: http://www.hospital.or.jp/

全日本医学生自治会連合: https://www.igakuren.jp/


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その2:人事業務での問題点

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その7:医局に医師が集まる理由

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その10:専門医取得したいの?

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