• Kosuke Tsubota

医師じゃないから書ける医局制度その6

最終更新: 2019年8月20日

いつまでもこのテーマで書けるということを実感しています(笑)。

一方で、医局に関することをしっかりと定義から記載している書籍等が見当たらないことにビックリしています。 ただ、八月も終盤になってきているので、他のトピックにも浮気して戻ってきます。今まで、医師じゃないから書ける医局制度はその1からその5まで記載してきました。簡単に下記にまとめます。


医師じゃないから書ける医局制度その1」 では、 医局は、大学の診療科別集団。その集団に所属する医師の教育や人材異動機能などの人事権を持つが、雇用関係などは存在しない。そのために、産休育休制度が活用出来ない、保育園に入りにくく職場復帰しにくいなどの問題が生まれる」ことを書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その2」では、「医局が人事業務を担っているのに重要な3点、業務内容・給料・職場環境を把握していない」ことを書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その3」では、「人事を担う医局が、人事業務の基礎、賃金三帳簿の一つ出勤簿を把握していない。

医師の出退勤状況を把握していない。そしてその必要性に関して」を書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その4」では、「医局は、どこにあるのか、病院毎なのか大学毎なのか等」を書きました。

医師じゃないから書ける医局制度その5」では、「医局の構成に関して、大学病院内の役職に関して」を書きました。

医局のことを書いている作品が少ないことと、素晴らしい出来栄えのために1963年に生まれた「白い巨塔」が50年以上経っても映像化されていることに納得します。他に教授選挙を中心とした作品としては、「医龍」があると思います。映像化も何回もされている作品です。

さて、医師じゃないから書ける医局制度その6では、前回の医局の構成に引き続き記載していこうと思います。今回は外病院・関連病院に関してです。分かりやすい関係性が、中国と朝貢(ちょうこう)国との関係です。中国の皇帝に対して、独立した自治をしている周辺諸国が貢物を献上して、皇帝側は恩恵として返礼品をもたせて帰国させることで外交秩序を築く関係性です。貢いでいるので、中国の傘下になっているように思われますが、朝貢国としては独立自立した国家となっています。まさに、医局が中国で、関連病院が朝貢国となります。中国である医局に貢いでいるものが、ひと昔前では、研究資金費用などの名目で献上されておりましたが、現在では、献上物に関してはかなり制限されているので、各医局によって異なります。

実際に、関連病院として献上物はなく、臨床フィールドを提供するということになっています。一方、関連病院・朝貢国の恩恵は、変わらず医師の派遣です。中国と朝貢国という形になるので、異なる組織ですが、組織と組織の間に契約はありません。そこが、資本関係が結ばれている親会社と子会社や関連会社の関係性や、銀行やファンド等の金融機関と出向先との関係性との違いになります。お金が表立って寄付金としてでも受け取ることができなくなった変化がうまれたのが、東京国税局に昭和大学が2008年に関連病院から受けた寄付金が、収益事業、医師の斡旋業とみなされたためです。この時2008年から5年間遡り5年間で約4億6000万円の申告漏れがあったと指摘をされて、昭和大学は修正申告を実施致しました。

医師は人材派遣をしてはいけない職種とされていますが、国税局の方から斡旋・派遣業務をしていたということによって認めさせられた形となります。病院にではなく、法人として独立していない医局が持つ、独立した口座に振り込まれた際等は大学が把握することが出来ず、そのようなものは契約がないので、寄付金にも研究費にもならず上納金という形になってある意味ブラックマネーになってしまっていたことから、教授に逮捕者まで出てしまっている状況です。そのため、明確なものがなくなってきている状況です。さて、その関連病院内での位置づけですが、関連病院先にも、自立して理事長、院長、副院長、各科部長、副部長、医長、医院とヒエラルキーがあります。

関連病院先で、病院の院長になると医局の人事権もおいそれと動かすのは難しくなるのですが、各病院の部長までは、医局人事権を実施されます。関連病院出向先の医師の枠が一人しかない場合もあるので、大きい病院の部長と小さい病院の部長では、立場は変わってきますが、多くの場合病院の部長を拝命すると、子会社の社長のような形で、自分の組織を運営することに注力します。そのため、会社の中で部長が人事部に人の配属を願いでるようなやり取りが、関連病院部長と医局の中で生まれます。教授の意向や医局員の構成によって異なってきますが、関連病院毎に専門をつくりあげて、医局員が成長していく上で、どこで臨床経験を積みたいのかとのマッチングをしていく医局もあります。

しかしながら、そのようなことが出来る医局も人手がある医局に限られていて、医局員が不足している医局とかだと、その余裕もなくただ診療を日々行うだけで、成長する機会がもらえないところもあります。現在、医局の勝ち組と負け組が綺麗に分かれてきてしまっているのが現状です。医局の機能を効果的にするために、教授が変わる度に関連病院の数や位置づけ等が変わります。関連病院そのものじゃなくなったり、関連病院が増えたりします。老舗上場企業である社内政治のようなものが、医局政治として行われます。だからこそ、「白い巨塔」や「医龍」等の医療をテーマとした政治フィクション小説が生まれて、長い間愛されている理由の一つでしょう。

最近、政治関係のスタートアップベンチャーがうまれてきています。医局政治や医局人事関連の情報をまとめたようなベンチャーがうまれてきてもいいです。医療版信長の野望です。

やはり、チャンスは、いろいろなところにあります。ワクワク喜ぶことを起業しましょう♪

関連ブログ

医師じゃないから書ける医局制度その1:医局とは

医師じゃないから書ける医局制度その2:人事業務での問題点

医師じゃないから書ける医局制度その3:勤務管理での問題点

医師じゃないから書ける医局制度その4:医局の所属

医師じゃないから書ける医局制度その5:医局の構成

医師じゃないから書ける医局制度その6:医局の構成関連病院に関して

医師じゃないから書ける医局制度その7:医局に医師が集まる理由

医師じゃないから書ける医局制度その8:医局のメリット

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